簡略版
コザクラインコの体色遺伝解説
【 基本色編 】

こんにちは、つばめ旦那です。
コザクラインコかわいいですね〜
しかもいろんな色の子がいて楽しいです。
そこで、自分なりに遺伝子で整理してまとめてみました。
細かい点が抜けていたり等すると思いますが、ご容赦を。



遺伝子の略図


遺伝情報ですが、上の「遺伝子の略図」のように、
発色に影響を与える遺伝子群(以下、遺伝子)を
遺伝子の影響で特徴的に発色する「頭」「体」「尾」の部位ごとに整理し、
さらに、染色体の構造に基づいて、2個1組であるものとして

「頭」は、パイド遺伝子(パ1・パ2) と 顔色遺伝子(顔1・顔2)
「体」は、体色遺伝子(体1・体2) と 羽色遺伝子(羽1・羽2)
「尾」は、ダーク遺伝子(ダ1・ダ2) と バイオレット遺伝子(バ1・バ2)

これらの組み合わせで発色するものとして、解説していきます。

なお、原則的な例を解説していますので、
特別な要因や個体差がある場合、
発色等が異なることがあります。

また、幼鳥から成鳥になるのに伴って、
くちばしの黒い部分がピンクっぽくなったり、
おでこのオレンジ色等が徐々に発色してきたりします。
ここでは、成鳥になったコザクラインコについて解説しています。

(厳密な遺伝学とは異なりますので、ご了承ください。)
(パステルやオパーリン等はよく分からないので、とりあえず省略します。)
(参考文献)
廣末さおり 著 「ザ・ラブバード」 (株)誠文堂新光社 2004年
長坂拓也 監修 「わが家の動物・完全マニュアル インコ」 (株)スタジオ・エス 2000年





 まずは、体色遺伝子によって 
  ・グリーン系
  ・ブルー系
 に大別して解説します。 





グリーン系
体が緑色のコザクラインコです。
顔部分にはピーチフェイス遺伝子や
オレンジフェイス遺伝子等を持てます。
ホワイトフェイス遺伝子やダッチブルー遺伝子は、
グリーン遺伝子とは合わせて持てない
(同時に発色する遺伝子群の型が無い)ようです。





ノーマル
[ ピーチフェイスグリーン ]
一般的なコザクラインコの原色である、ノーマルです。

【 遺伝子の略図の解説 】
顔にピーチフェイス遺伝子、体にグリーン遺伝子
(以下、ピーチフェイスグリーン遺伝子)
を2組持っています。

【 発色の特徴 】
おでこも顔も赤色です。
体と羽は緑色で、
尾は水色になり、
目は黒色です。





ノーマル (優勢遺伝)
[ ピーチフェイスグリーン ]
同じくノーマルですが、劣性遺伝子を隠し持っています。

【 遺伝子の略図の解説 】
ピーチフェイスグリーン遺伝子が1組と、
顔にホワイトフェイス遺伝子と体にブルー遺伝子
(以下、ホワイトフェイスブルー遺伝子)
が1組の組み合わせです。

【 発色の特徴 】
ピーチフェイスグリーン遺伝子が優性遺伝で
結局、ノーマル色が発色します。
他に、ダッチブルー遺伝子等とでも、
ピーチフェイスグリーン遺伝子が優勢遺伝なため、
原則的にノーマル色が発色します。





オレンジフェイスグリーン
[ オレンジフェイス ]

【 遺伝子の略図の解説 】
顔にオレンジフェイス遺伝子を
体にグリーン遺伝子を持っています。
オレンジフェイス遺伝子が1個だけの場合
ピーチフェイスと見分けずらいようです。


【 発色の特徴 】
おでこと顔がオレンジで。その他はノーマルと同じく、
体と羽は緑色で、
尾は水色になり、
目は黒色です。








ブルー系
体にブルー遺伝子を持っています。
顔にはホワイトフェイス遺伝子やダッチブルー遺伝子や
オレンジフェイス遺伝子等を持てます。
ピーチフェイス遺伝子は、
ブルー遺伝子とは合わせて持てない
(同時に発色する遺伝子群の型が無い)ようです。





ホワイトフェイスブルー

【 遺伝子の略図の解説 】
顔にホワイトフェイス遺伝子と、体にブルー遺伝子
(以下、ホワイトフェイスブルー遺伝子)
を2組持っています。

【 発色の特徴 】
ホワイトフェイスの名の通り、おでこや顔が白です。
それに伴って、比較的くちばし全体がピンク色になります。
羽はブルー遺伝子のせいで青っぽくなります。





ダッチブルー
[ブルーチェリー]

【 遺伝子の略図の解説 】
ダッチブルー遺伝子を2組持っています。

【 発色の特徴 】
おでこがオレンジで、
顔はほぼ白ですが、
多少、赤みがかったりグレーになっています。
比較的、くちばし全体が黄色っぽいです。





シーグリーン

【 遺伝子の略図の解説 】
ホワイトフェイスブルー遺伝子とダッチブルー遺伝子を
1組ずつ持っています。

【 発色の特徴 】
頭部にホワイトフェイス遺伝子とダッチブルー遺伝子を
1個ずつ持っており、
おでこがオレンジ色になり、顔は白っぽいです。
比較的くちばしの先が黄色で根元がピンク色っぽくなります。
体色は青みがかった緑色のシーグリーンになります。






 ここからは、
  ・ダーク遺伝子2個
  ・パイド
  ・バイオレット
  ・黄色
 について代表的な例をまとめてみます。
 
(それぞれにグリーン系とブルー系があります。)





ダーク遺伝子2個
ダーク遺伝子を2個持つコザクラインコです。






オリーブ

【 遺伝子の略図の解説 】
グリーン系のコザクラインコで、合わせて
ダーク遺伝子を2個持っています。

【 発色の特徴 】
羽色は濃い緑色になります。
尾はグレーになります。








モーブ

【 遺伝子の略図の解説 】
ブルー系のコザクラインコで、合わせて
ダーク遺伝子を2個持っています。

【 発色の特徴 】
羽色はグレーになります。
尾もグレーになります。










パイド
パイド遺伝子を1個持つと
おでこが黄色くなり、羽にもまだらに黄色が発色
(メラニン色素が抜け、黄色以外が部分的に脱色)します。
体色も全体的にやや黄色っぽく淡くなります。
また、個体差により黄色の部分が多く発色する鳥さんもいます。
(この黄色の部分が多く発色する鳥さんは、
パイド遺伝子を2個持っていると考えていました。
しかし、その子供が必ずしもパイドにならないので、
次の親子編で矛盾がないように、この解説では
パイド遺伝子は1個までで2個は持てないものとして表記します。)






タイガーチェリー
[ グリーンパイド ]
グリーン系のパイドを
虎のように黄色いまだら模様のコザクラインコだからでしょう
通称でタイガーチェリーと呼びます。

【 遺伝子の略図の解説 】
グリーン系のコザクラインコで、合わせて
パイド遺伝子を持っています。

【 発色の特徴 】
おでこが黄色くなり、体にもまだらに黄色が発色します。








モーブパイド

【 遺伝子の略図の解説 】
ブルー系のコザクラインコでダーク遺伝子を2個持っており、
合わせて、パイド遺伝子を持っています。

【 発色の特徴 】
モーブのグレーの体で
おでこが黄色くなり、体にもまだらに黄色が発色します。










バイオレット
尾の部分や体が青紫に発色する遺伝子です。
バイオレット遺伝子が2個だと
1個の時よりも青紫が比較的強く発色するようです。






ダークグリーンバイオレット

【 遺伝子の略図の解説 】
グリーン系のコザクラインコで
ダーク遺伝子を1個と、合わせて
バイオレット遺伝子を1個か、あるいは、2個持っています。

【 発色の特徴 】
ピーチフェイスグリーン遺伝子にダーク遺伝子が影響して
羽色は濃い緑色になります。
尾は青紫色になります。







ホワイトフェイス コバルト バイオレット
[ バイオレット ]
ブルー系でダーク遺伝子が1個発色している場合に
ダークブルーと呼ばないで、コバルトと通称で呼ぶようです。
(例:ダッチコバルトバイオレット)
また、この例のような
ホワイトフェイスコバルトバイオレットのことを
単にバイオレットと呼んだりします。

【 遺伝子の略図の解説 】
ホワイトフェイスブルー遺伝子を2組持ち
合わせて、ダーク遺伝子を1個と、
バイオレット遺伝子を1個か、あるいは、2個持っています。

【 発色の特徴 】
ホワイトフェイス遺伝子により、おでこや顔が白です。
それにともなって、くちばしはピンク色になります。
羽はブルー遺伝子で青っぽくなり、
尾は青紫色です。
バイオレット遺伝子が2個だと
1個の時よりも青紫が比較的強く発色するようです。





ダークシーグリーンバイオレット

【 遺伝子の略図の解説 】
ホワイトフェイスブルー遺伝子とダッチブルー遺伝子を1組ずつ持ち
合わせて、ダーク遺伝子を1個と、
バイオレット遺伝子を1個か、あるいは、2個持っています。

【 発色の特徴 】
シーグリーンと同じ様にオレンジのおでこに白い顔ですが、
羽はダーク遺伝子のせいで、濃い緑色になり、
尾は青紫色になります。











黄色
ルチノー遺伝子(=アメリカンイノ遺伝子)等の
黄色は性染色体劣勢遺伝で、
オス(♂)で黄色の遺伝子を2個持っているか、
メス(♀)で黄色の遺伝子を1個持っていると発色
(メラニン色素が抜け、黄・赤色以外が脱色)します。
黄色の遺伝子を2個持つ確立は低く、
したがって、黄色のオス(♂)は、数が少ないです。
また、このような性染色体劣勢遺伝の性質によって
親鳥の遺伝子が判明している場合には、
生まれてきたヒナの色によって
そのヒナがオス(♂)かメス(♀)か、あらかじめ分かる場合もあります。






ルチノー
(この例はオス♂です)
黄色の代表的なルチノーです。
グリーン系でルチノー遺伝子を持っているものです。

【 遺伝子の略図の解説 】
ルチノー遺伝子は性染色体劣勢遺伝で、
オス(♂)で黄色の遺伝子を2個持っているか、
メス(♀)で黄色の遺伝子を1個持っていると発色します。
この例はオス(♂)で、
ピーチフェイスグリーン遺伝子と、合わせて
ルチノー遺伝子を2個持っています。

【 発色の特徴 】
ピーチフェイスグリーン遺伝子のせいで赤顔です。
ルチノー遺伝子の影響で羽は黄色で
尾は白もしくは白っぽい水色で、
目が赤いのが特徴です。





ルチノー
(この例はメス♀です)
グリーン系でルチノー遺伝子を持っているものです。

【 遺伝子の略図の解説 】
メス(♀)の場合は
ルチノー遺伝子を1個持っていると黄色が発色します。

【 発色の特徴 】
オス(♂)と同様に、
ピーチフェイスグリーン遺伝子のせいで赤顔です。
ルチノー遺伝子の影響で羽は黄色で
尾は白もしくは白っぽい水色で、
目が赤いのが特徴です。





オーストラリアンイエロー
[ オーストラリアンシナモングリーン ]
(この例はメス♀です)
グリーン系でオーストラリアンシナモン遺伝子を持つものです。

【 遺伝子の略図の解説 】
オーストラリアンシナモン遺伝子も性染色体劣勢遺伝で
オス(♂)で黄色の遺伝子を2個持っているか、
メス(♀)で黄色の遺伝子を1個持っていると
黄色が発色します。
この例はメス(♀)で、
ピーチフェイスグリーン遺伝子と、合わせて
オーストラリアンシナモン遺伝子を1個持っています。

【 発色の特徴 】
黄色く、ルチノーと似ていますが、尾が水色っぽくなり、
目が濃いぶどう色になります。





アメリカンイエロー
[ アメリカンシナモングリーン ]
(この例はメス♀です)
グリーン系でアメリカンシナモン遺伝子を持つものです。

【 遺伝子の略図の解説 】
アメリカンシナモン遺伝子も性染色体劣勢遺伝で
オス(♂)で黄色の遺伝子を2個持っているか、
メス(♀)で黄色の遺伝子を1個持っていると
黄色が発色します。
この例はメス(♀)で、
ピーチフェイスグリーン遺伝子と、合わせて
アメリカンシナモン遺伝子を1個持っています。

【 発色の特徴 】
黄色く、ルチノーと似ていますが、尾が水色っぽくなり、
目が濃いぶどう色になります。
オーストラリアンイエローよりも、
少し、くすんだ緑がかったような色になります。









アルビノ
(この例はオス♂です)
ホワイトフェイスブルーのルチノーは
白いアルビノになります。

【 遺伝子の略図の解説 】
ルチノー遺伝子は性染色体劣勢遺伝で、
オス(♂)で黄色の遺伝子を2個持っているか、
メス(♀)で黄色の遺伝子を1個持っていると発色します。
この例はオス(♂)で、
ホワイトフェイスブルー遺伝子を2組と、合わせて
ルチノー遺伝子を2個持っています。

【 発色の特徴 】
ホワイトフェイス遺伝子によって白いおでこと顔になり、
ルチノー遺伝子のせいで尾も白っぽくなり、目は赤くなります。
羽もホワイトフェイスブルー遺伝子とルチノー遺伝子の影響で
白っぽい淡い黄色になります、
他の動物のアルビノよりは黄色がかっていますが、
全体的に白い色のアルビノになります。





クリームルチノー
(この例はメス♀です)
ダッチブルー、あるいは、シーグリーンと
合わせて、ルチノー遺伝子が発色すると、
クリームルチノーになります。

【 遺伝子の略図の解説 】
ルチノー遺伝子は性染色体劣勢遺伝で、
オス(♂)で黄色の遺伝子を2個持っているか、
メス(♀)で黄色の遺伝子を1個持っていると発色します。
この例はメス(♀)で、
ダッチブルー遺伝子と、合わせて
ルチノー遺伝子を1個持っています。

【 発色の特徴 】
ルチノー遺伝子によって目は赤色です。
グリーン系のルチノーと比べると、
顔が白っぽくなり、
羽の黄色も淡くクリーム色っぽくなります。
尾は白もしくは白っぽい水色になります。





オーストラリアンシナモン
(この例はメス♀です)
ブルー系でオーストラリアンシナモン遺伝子を持つものです。

【 遺伝子の略図の解説 】
オーストラリアンシナモン遺伝子も性染色体劣勢遺伝で
オス(♂)で黄色の遺伝子を2個持っているか、
メス(♀)で黄色の遺伝子を1個持っていると
黄色が発色します。
この例はメス(♀)で、
ブルー系の遺伝子と、合わせて
オーストラリアンシナモン遺伝子を1個持っています。

【 発色の特徴 】
羽は黄色で尾が水色です。
目はぶどう色です。





アメリカンシナモン
(この例はメス♀です)
ブルー系でアメリカンシナモン遺伝子を持つものです。

【 遺伝子の略図の解説 】
アメリカンシナモン遺伝子も性染色体劣勢遺伝で
オス(♂)で黄色の遺伝子を2個持っているか、
メス(♀)で黄色の遺伝子を1個持っていると
黄色が発色します。
この例はメス(♀)で、
ブルー系の遺伝子と、合わせて
アメリカンシナモン遺伝子を1個持っています。

【 発色の特徴 】
羽は黄色で尾が水色です。
目はぶどう色です
オーストラリアンシナモンよりも、
比較的、緑がかったような色になります。







以上、全部の図を書くことは出来ませんでしたが
基本的なものを紹介しました。
これらを基本にして
様々な組み合わせの遺伝子を持った鳥さんがいます。



次回は、親子の遺伝について解説したいと思います。
【親子遺伝編】

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2004年12月19日
2005年6月25日更新